ABSTRACT 757(P1-7)
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中期イニシエーション活性検索法によるイニシエーション活性の加算効果:酒井洋樹1,2,山本昌美,小林 潔1,3,後藤和広3,務台 衛3,立松正衞11愛知がんセ・研・1病,2岐阜大学・農・家畜病理,3三菱化学・横浜総研・安全性研)

Summation effect regarding initiation of hepatocarcinogenesis. Hiroki SAKAI1,2, Masami YAMAMOTO1, Kiyoshi KOBAYASHI1,3, Kazuhiro GOTO3, Mamoru MUTAI3,Masae TATEMATSU1 (1Lab. of Pathol., Aichi Cancer Ctr. Res. Inst., 2Dept. of Vet. Pathol., Gifu Univ., 3Toxicology Lab., Life Science Res. Sector, Mitsubishi Chemical Co. Yokohama Res. Ctr.)

ラット肝イニシエーション活性検索法において四塩化炭素(CCl4)投与で細胞増殖誘導を行うと長期間のイニシエーション活性検出期間が得られる.今回,非肝発癌物質であるdimethylhydrazine(DMH)をこの期間内に分割投与し,イニシエーション活性の加算効果を検討した.【実験方法】7週齢雄F344ラットを用い,CCl4投与48時間後にDMH40mg/kgを単回投与する群と24,36,48,60時間後に10mg/kgずつ4回に分割して投与する群で肝臓のGST-P陽性巣数及び面積の計測を行い,両群間でイニシエーション活性を比較した.【結果および考察】分割投与群のGST-P陽性巣数及び面積は,単回投与群に対して有意に高値を示した(P<0.05).以上の結果から,被験物質投与にあたり大量単回より,至適投与期間を有効的に利用した少量分割投与の方が,効率よくイニシエーション活性を検出できることが示唆された.