ポスターセッション

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Norharmanとanilineとの反応により生成するaminophenylnorharmanの生物活性：戸塚ゆ加里¹、石原純子¹、杉村　隆²、若林敬二¹ ( ² 国立がんセ・¹ がん予）

Biological activity of aminophenylnorharman produced by norharman with aniline: Yukari Totsuka¹, Jyunko Ishihara¹, Takashi Sugimura, Keiji Wakabayashi¹ ( ¹ Cancer Prevention Div., ² Natl. Cancer Ctr. Res. Inst.)

タバコの煙や加熱食品中に存在しているnorharmanはanilineと共存すると、S9 mixの存在下でサルモネラ菌TA98及びYG1024に対して変異原性を示すようになる。この変異原性発現は、norharmanとanilineとの複合体である9-(4'-aminophenyl)-9H-pyrido[3,4-b]indole (aminophenyl-norharman)が生成することによると結論された。本研究では、aminophenylnorharmanを化学合成し、種々の生物活性について検討した。
Aminophenylnorharmanのサルモネラ菌に対する変異原性は、S9 mix存在下で1 μg 当りTA98に対し187,000 revertant、YG1024に対し1,783,000 revertantであり、発がん性ヘテロサイクリックアミン(HCA)であるMeIQxやGlu-P-1と同程度の変異原性を示した。また、aminophenylnorharmanをS9 mixの存在下でサルモネラ菌YG1024と反応させると3個のDNA付加体スポットが検出された。これらはnorharmanとanilineを共存した時に検出されるDNA付加体と、同一のものであった。 次に、aminophenylnorharmanを100 - 400 ppmの濃度で飼料に混ぜ、F344 雄ラットに投与すると、1週間で顕著な体重抑制が認められた。このことから、aminophenylnorharmanはMeIQx等のHCAよりもラットに対して強い毒性を示すことが示唆された。現在、aminophenylnorharman投与により生じる病変の解析を行っている。