ポスターセッション

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医薬用植物の構成成分による azoxymethane 誘発ラット大腸 DNA 付加体および aberrant crypt foci 形成の抑制：○大西克成,片岡佳子,吉田亮子,有持秀喜,木内武美,Yaowarate Intiyot （徳島大・医・細菌）

Inhibition of azoxymethane-induced DNA adduct and aberrant crypt foci formation in the rat colon by components of medicinal plant : Yoshinari OHNISHI, Keiko KATAOKA, Ryoko YOSHIDA, Hideki ARIMOCHI, Takemi KINOUCHI, Yaowarate INTIYOT (Dept. of Bacteriol., School of Medicine, The Univ. of Tokushima)

タイ産医薬用植物レモングラスの構成成分である citral、geraniol、β-myrcene、methylheptenone について、 azoxymethane (AOM) 誘発ラット大腸 DNA 付加体および aberrant crypt foci (ACF) 形成に対する抑制効果を検討した。各成分 (1000, 100, 10 mg/kg) は AOM 投与１週間前より5週間毎日胃内投与した。 5週齢の雄 F344 ラットに AOM (15 mg/kg) を週1回、計2回皮下投与し、2回目の AOM 投与の3週間後に大腸 ACF を観察した。また、２回目の AOM 投与12時間後に大腸粘膜と肝臓の DNA を抽出し、加水分解後、O⁶-methylguanine 量を HPLC で定量した。肝臓の UDP-glucuronyltransferase (UDP-GT)、腸管内容物由来のβ-glucuronidase に対する影響も調べた。大腸粘膜中の O⁶-methylguanine 量は、どの成分の投与でも投与量依存的に減少し、1000 mg/kg で有意に減少していた。大腸の ACF 数も methylheptenone (100 mg/kg) を除くすべての投与群で減少していた。その抑制効果の強さは、citral＞geraniol≧β-myrcene＞methylheptenone の順であった。citral、geraniol、β-myrcene は肝臓の UDP-GT の活性を約1.6〜2.3倍に上昇させたが、β-glucuronidase に対する阻害作用は弱かった。レモングラスの構成成分は、主に AOM の代謝産物のグルクロン酸抱合を促進することによってO⁶-methylguanine の形成および大腸 ACF の形成を抑制すると考えられる。