ABSTRACT 909(P3-2)
 ポスターセッション一覧 トップ 


1,2-Dimethylhydr a z i n e投与によるSD雄ラット大腸腫瘍発生に対するBlue-green algaeの影響:日比野勤,竹中裕行,山本直樹(藤田学園・短大・病理)

Effects of Blue-green algae on 1,2-Dimethylhydrazine induced Colon tumorigenesis in Sprague-Dawley male Rats: Tsutomu HIBINO, Hiroyuki TAKENAKA, Naoki YAMAMOTO(Dept. Pathol., Fujita Health Univ. Coll.)

【目的】1,2-Dimethylhydr a z i n e(DMH)投与によるSD雄ラット大腸腫瘍発生に対するBlue-green algae(GBA)経口投与の影響について検索した。
【方法】6週令のSD雄ラット80匹を用い4群を作成した。第1群(20匹)は生食水0.5mlに10mg/kgの割合に溶解したDMHを週1回、背部皮下に投与した。DMH10回投与後、GBAをオリエンタル基礎飼料MFに1%の割合に混じ、自由に経口摂取させた。第2群(20匹)はDMHのみ投与。第3群(20匹)はGBAのみ投与。第4群(20匹)は無処置の対照群とした。実験は40週で終了し、病理組織学的に観察した。
【結果】大腸腫瘍の発生は、第1群および第2群とも全例にみられた。その個数は第1群では23個で、管状腺癌が21例(91.3%)、印環細胞癌が2例(8.7%)、また7匹(35.0%)に粘膜下浸潤増殖がみられた。第2群は34個で、管状腺癌が29例(85.3%)、印環細胞癌は5例(14.7%)で、また粘膜下浸潤増殖が第1群と同様に7匹(35.0%)にみられた。第3群及び第4群では、大腸腫瘍の発生は認められなかった。
【結論】以上の結果から、GBAはSD雄ラットDMH大腸腫瘍の発生数を抑制することが示唆された。