ABSTRACT 921(P3-2)
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アカネ科植物 Morinda citrifolia 果実の発癌抑制作用について(第1報):木島孝夫1, 高崎みどり1, 徳田春邦2, 西野輔翼21京都薬大, 2京都府立医大・生化)

Chemopreventive activity of the fruits of Morinda citrifolia (1):Takao KONOSHIMA1, Midori TAKASAKI1, Harukuni TOKUDA2, Hoyoku NISHINO2 (1Kyoto Pharmaceutical University, 2Dept. of Biochemistry, Kyoto Prefectural University of Medicine)

 食用或いは薬用植物による発癌予防の観点より、種々の植物成分並びに生薬について、TPA により誘起される Epstein-Barr virus (EBV) の活性化に対する抑制効果を指標とする、抗発癌プロモーターの検索を行ってきた。今回、ハワイ諸島をはじめ南太平洋の諸島において、ノニ (Noni) と称され、民間薬として種々の疾病の治療や予防に用いられているアカネ科植物 Morinda citrifolia の果実について、基礎的な検討を行った。
 果実乾燥粉末のメタノールエキスは 100 μg/ml の濃度で約 60%の 10 μg/ml で25%のEBV 活性化抑制効果を示し、本エキスの酢酸エチル可溶部は 100 μg/ml で 100%、10 μg/ml で 40%の抑制効果を示した。さらに、in vivo での発癌抑制効果を検討するため、DMBA (100 μg)をイニシエーターとしてマウス背部に塗布、1週間後よりTPA (1 μg) を同部位に週2回20週間塗布し続け、プロモーション処理を行った。この際、果実メタノールエキスの塗布による抑制効果と経口投与による抑制効果を腫瘍の発生率並びに1匹当りの腫瘍数により検討した。