ABSTRACT 927(P3-2)
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食用色素ベタニンの抗発癌プロモーター作用:
高安淳子, 徳田春邦, 奥田葉子, 高崎みどり, 木島孝夫, 西野輔翼京都府立医大・生化, 京都薬大)

Inhibitory effects of betanin on mouse two-stage skin carcinogensis: Junko TAKAYASU1, Harukuni TOKUDA1, Youko OKUDA1, Midori TAKASAKI2 Takao KONOSHIMA, Hoyoku NISHINO1 (1Dept of Biochm. Kyoto Prefectural Univ. of Medicine, 2Kyoto Pharmaceutical Univ.)

発がん予防研究の一環として、多くの食材に使用されている色素成分に関し、天然物、合成品を含めた化合物の抗発癌プロモーター活性について検討を進めている。それらの中で天然色素として食品添加物に利用されているBetavulgaris var. rubaの根の主成分であるベタニンについて、これまで TPAまたフモニシンB1を発癌プロモーターとするマウス皮膚二段階発癌抑制実験について試験を行ない、有意に腫瘍の
発生を抑制することが判明した。 今回、ヒトに対して発癌プロモーターとして作用すると考えられるフモニシンB1に対しても抑制活性が確認出来たので、同様にヒトの発癌に深くかかわりがあるとされる一酸化窒素(NO)による発癌に対する効果の検討として、NOドナーであるNOR1をイニシエーター処理その1週間前より0.0025%ベタニンを自由摂取させ、イニシエーター後、1週間目よりTPA処理を行ない飲料水のみの群と比較したところ腫瘍数で40%の抑制を示し、NOに対しても効果のある可能性が示唆される。