ポスターセッション

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ラット多臓器発がんモデルを用いたSobrerol、ArctiinおよびDihydroxybenzoic acidsの効果：山口　剛¹, 広瀬雅雄^1,2, 木本直哉¹, 小木曽正¹, 河野哲也³, 西部三省⁴, 白井智之¹（¹名市大・医・1病理, ²国立医衛研・病理, ³明治乳業, ⁴北海道医療大・薬 ）

Effects of Sobrerol, Arctiin and dihydroxybenzoic acids in female SD rats multi-organ carcinogenesis model ： Tsuyoshi YAMAGUCHI¹, Masao HIROSE^1,2, Naoya KIMOTO¹, Tadashi OGISO¹, Tetsuya KONO³, Sansei NISHIBE⁴, Tomoyuki SHIRAI¹（¹1st Dept. Pathol., Nagoya City Univ. Med. Sch., ²Div. Pathol., National. Inst. Health Sci., ³Meiji Inst., Health Sci., ⁴Fac. Pharmaceutical Sci., Health Sci. Univ. of Hokkaido)

【目的】雌ラット多臓器発がんモデルを用いて、種々の化合物の発がん修飾作用について検討した。【方法】SD系雌ラットにDMH, DMBA, DHPNを3週間の間に投与し、大腸、乳腺、腎および肺発がんイニシエーション処置を行った後、モノテルペンの一種であるSobrerolを0.25%, 0.01%の濃度で、リグナンでPhytoestrogen としても知られているArctiinを0.1%, 0.01%の濃度で、抗酸化剤の2,3-, 2,5-, 3,4-dihydroxybenzoic acid (2,3-、2,5-、3,4-DHBA)は、0.1%の濃度で28週間投与した。さらに基礎飼料のみの対照群を設けた。全群は32週目に屠殺剖検し主に大腸、乳腺、腎および肺を病理組織学的に検索した。【結果】0.01%のSobrerol群で大腸腺癌が対照群（40％）と比較して5％と有意な減少を示したが、0.01％および0.25％群では腎腫瘍が有意に増加した。3,4-DHBA群では、乳腺腺癌の発生頻度が対照群（55％）と比べ90％と有意に増加し生存率も低かった。2,5-DHBA群では、肝腺腫が対照群（15％）より有意な増加（45％）を示した。【結論】以上の結果より、明瞭な発がん抑制作用が0.01％のSobrerol以外では認められず、また、DHBAでは水酸基の位置により異なった発がん修飾作用が示されることが明らかとなった。