ABSTRACT 935(P3-3)
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Azoxymethane(AOM)誘発ラット大腸aberrant crypt foci (ACF) に対するマグロ眼窩脂肪の抑制効果 : 甲野裕之, 田中卓二, 前田雅代, 太田隆英, 大土井千恵, 山口宣夫, 小田島粛夫(金沢医大・血清、第一病理)

Inhibitory effects of orbital fat derived from tuna fish on azoxymethane-induced aberrant crypt foci in the F344 rat colon : Hiroyuki KOHNO, Takuji TANAKA, Masayo MAEDA, Takahide OTA, Chie OHDOI, Nobuo YAMAGUCHI, Shizuo ODASHIMA (Depts.Serol. and Pathol., Kanazawa Med. Univ.)

〔目的〕マグロ眼窩脂肪の中にはn-3系多価不飽和脂肪酸のdocosahexaenoic acid (DHA) およびビタミンD3が多量に含まれている。今回、このマグロ眼窩脂肪を用いてAOM誘発ラットACFに対する抑制効果について検討した。〔方法〕6週齢の雄F344ラットを5%コーン油投与群、5%マグロ眼窩脂肪投与群、23.5%コーン油投与群、23.5%マグロ眼窩脂肪投与群の4群に分けた。実験開始から各混合飼料を投与し、2、3、4週目にAOM (15mg/kg体重)を全群に皮下注射した。第5週に屠殺し、大腸あたりのACF数、総ACF数を計測した。〔結果〕低脂肪食マグロ眼窩脂肪投与群は低脂肪食コーン油投与群に対して大腸あたりのACF数および総ACF数の抑制傾向を示し、高脂肪食マグロ眼窩脂肪投与群では高脂肪食コーン油投与群に対して大腸あたりのACF数および総ACF数の有意な抑制効果を示した。〔結論〕DHAおよびビタミンD3を多く含有するマグロ眼窩脂肪に大腸がんの発がん予防効果の可能性があることが示唆された。