ABSTRACT 953(P3-5)
aurapteneの白血球における活性酸素生成抑制作用:○村上 明1、小清水弘一1、中村宜督2、金 外京2、高橋保男3、大東 肇2(1近畿大・生物理工、2京大院農・応生科、3和歌山県農産物加工研)
Suppression by auraptene of reactive oxygen species in leukocytes: Akira MURAKAMI1, Koichi KOSHIMIZU1, Yoshimasa NAKAMURA2, Oe Kyung KIM2, Yasuo TAKAHASHI3, and Hajime OHIGASHI2 (1Fac. Biology- Oriented Sci. and Tech., Kinki Univ., 2Div. Appl. Life Sci., Graduate Sch. of Agri., Kyoto Univ., 3Wakayama Agri. Process. Corp.)
我々はこれまでに、auraptene (AURA) が、マウス皮膚、ラット口腔・大腸等で発がん予防効果を示し、その作用機序の一つとして、O2-産生抑制作用が関与している可能性を報告した。今回さらに、NO産生抑制、co-culture系におけるNO細胞毒性抑制、in vivoでのH2O2、浮腫形成抑制活性などを検討した。AURAは、RAW 264.7細胞において強いNO産生抑制能を示した。また、TPAの2段階塗布によるマウス皮膚酸化ストレス実験において、浮腫 とH2O2の生成 を抑制した。この抑制作用は、白血球の分化・集積過程ではなく、O2- 産生段階に特異的であった。一方、co-culture系では、50μMの濃度で、NOに由来する細胞毒性を顕著に抑制した。AURAの発がん抑制作用機構として、白血球系ラジカル産生システムに対する抑制作用の関与が示唆された。(本研究の一部は生研機構研究助成金による)