ポスターセッション

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Vitamin K2による骨髄異形成症候群の芽球に対するapoptosis誘導効果:矢口誠,宮澤啓介,大屋敷一馬,外山圭助（東京医大第一内科）

Vitamin K2 induces apoptosis in MDS blast cells:Makoto YAGUCHI,Keisuke MIYAZAWA,Kazuma OHYASHIKI,Keisuke TOYAMA(1st Dept. of Int. Med.,Tokyo Med. Coll.)

【目的】我々はVitamin K2(VK2)が種々の白血病細胞に対しapoptosis誘導効果を持つことを報告してきた。今回、骨髄異形成症候群(MDS)の芽球に対するVK2の効果を臨床検体および細胞株を用い検討した。
【方法】臨床検体はMDS 15例 (RA 1例、RAEB 3例、RAEB in T 4例、白血化7例)で、細胞株はMDS患者より樹立されたMDS-KZ(金沢医大 滝口智夫先生より供与、日血抄録1996)を用いた。VK2として側鎖の異なる各menaquinone (MK)-3、4、5を添加しMDS細胞を培養した。細胞形態、DNA ladder、APO2.7抗体によりapoptosisの誘導活性を測定し、Bcl-2、Baxの発現、caspase-3阻害剤の影響およびcaspase-3の活性を検討した。
【結果】VK2はMDS臨床検体および細胞株に対してapoptosisを誘導した。VK2によりBcl-2の発現量は減少したがBaxは増加した。VK2のapoptosis誘導はcaspase-3阻害剤により抑制され、caspase-3の活性は増強していた。VK2は強い抗癌剤治療ができない高齢者MDS患者等の治療に臨床応用できる可能性が示唆された。