ABSTRACT 1035(P4-3)
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単球系白血病細胞株のIFN-γによるアポトーシス感受性増強時のアポトーシス関連遺伝子についての検討 : 植田誠司1、田村智彦1、村田 興1、松崎道男2、毛利 博11 横浜市大・医・一内、2 横浜市大・輸血)

Interferon-γ induces expression of apoptosis-related genes and dominant negative form of IRF-1 gene inhibits cellular susceptibility to apoptosis in human monocytic cell line : Seiji UEDA1、Tomohiko TAMURA1、Takashi MURATA1、Michio MATSUZAKI2、Hiroshi MOHRI11 1st. Dept. Int. Med.and 2 Div. of Blood Trans., Yokohama City Univ. Sch. Med.)

【目的】 近年我々は単球系白血病細胞株U937でIFN-γにより種々刺激によるアポトーシスの感受性が増強することを示した。今回はIFN-γ刺激時のアポトーシス関連遺伝子の変化およびIRF-1の関与につき検討した。【方法】U937にIFN-γ刺激を行い16時間後のアポトーシス関連遺伝子(caspase-1,2,3,4,6,7,8,10, bcl-2,bcl-x,bax,bak)のmRNAの発現をノザン ブロッティングで検討し、有意に変化した遺伝子について刺激後24時間までの発現をみた。またIRF-1の関与を検討するため、IRF-1のDNA結合領域 (DBD) の発現ベクターをU937に遺伝子導入し、安定発現株(DBDクローン)を樹立。抗腫瘍剤のアポトーシスとIFN-γによるアポトーシス感受性の変化を検討した。【結果】IFN-γ刺激に対してcaspase-1,4,7,10の発現増強を認めたが、bcl-2 familyは変化しなかった。caspase-1,7,10は12時間で発現は最大となり、caspase-4では24時間後まで漸増傾向がみられた。DBDクローンではdoxorubicin, etoposideによるアポトーシスを生じにくく、IFN-γによるアポトーシス感受性増強効果もみられなかった。【結論】U937においてIFN-γのアポトーシス感受性増強効果にCaspase-1,4,7,10の発現増強が関与し、抗腫瘍剤のアポトーシスにIRF-1が関与している可能性が示唆された。