ABSTRACT 1060(P4-3)
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Human glioma cellにおけるCisplatinのapoptosis誘導機序とPropentofyllineによるsynergistic effectの検討:鎌田 一 *、浮田 博之**、村上 普美**、千葉 幸恵**、大島 由子** 田村 寿夫*、池田 政彦*、山口 日出志*、松本 明彦*、井出 渉*、橋本 郁郎*( 医療法人社団 北斗病院 脳神経外科*、神経病理研究室**)

Analysis of apoptosis inducing mechanism by Cisplatin in human glioma cell and synergistic effect by Propentofylline: (*Dept.of Neurosurgery, HokutoHospital., **Dept. of Neuropathology, Hokuto Hospital): Hajime KAMADA*, Hiroyuki UKITA**, Hiromi MURAKAMI**, Sachie CHIBA**, Yuko OSHIMA**, Yasuo TAMURA*, Masahiko IKEDA*, Hideshi YAMAGUCHI*,Akihiko MATUMOTO*, Wataru IDE*, Ikuo HASHIMOTO*

『目的』私達はこれまで脳代謝賦活剤として広く臨床応用されているXanthine誘導体であるPropentofyllne(以下 PPF )がhuman glioma cellsに対してapoptosisを誘導すること、そしてその機序としてNGF, Fas , Baxβ, p75NGFRのup-regulationおよび Bcl-2, Bcl-xのdown-regulationが関与していることを報告してきた。またPPFは正常neuronにおいてantiapoptotic effectを示し極めて興味ある薬剤として知られている。他方 Cisplatin(以下 Cis )はwide spectrumな制癌剤であり種々の腫瘍細胞に対してapoptosisを誘導することが知られている。しかしその機序の検討は充分になされてはいない。今回私達はCis処理後のhuman gioma cellにおいてどの様なproapoptotic proteinが関与しているのか、そしてPPFがCisによるapoptosisの誘導においてsynergistic effectを示し得るのかを検討し極めて興味ある結果を得たので報告する。
『方法』human glioma cell lines( U251MG, U87, T98G )に対してCis 0.1~100μg/mlの各濃度にて処理し% of cell viabilityを検討した。またCis+PPF( 1mM)における% of cell viabilityをも検討した。Cis単独処理およびCis +PPF処理におけるBcl-2, Bcl-x, Fas, p75NGFR, Trk-Aの各種geneの発現態様をwestern blot にて解析した。更に、Bcl-2をantisense oligonucleotideによりblockしgrowth curveおよび各種geneの発現態様を検討した。
『結果と結論』Cis のapoptosis誘導においてPPFはsynergistic effectを示した。またBcl-2, Fas, Bcl-x, p75NGFR, Trk-AはCis処理後においてPPF処理後と同様な態様を示した。