ポスターセッション

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早期肝細胞癌病変において発現異常をきたす遺伝子の検討：相原智彦^1,2、三好康雄¹、小山公美子¹、佐々木洋³ 、今岡真義³ 、門田守人²、中村祐輔^1,4（¹阪大・医・バイオセ・臨床遺伝、²二外、³ 大阪成人セ・外科、⁴東大・医科研・ゲノムセ）

Genes showing altered expression in an early stage of hepatocellular carcinoma: Tomohiko AIHARA^1,2, Yasuo MIYOSHI¹, Kumiko KOYAMA¹, Yo SASAKI³, Shingi IMAOKA³, Morito MONDEN², Yusuke NAKAMURA^1,4 (¹Dept. Med. Genet., Biomed. Res. Ctr., ² 2nd Dept. Surg., Osaka Univ., ³Dept. Surg, Osaka Med. Ctr. for Cancer., ⁴Human Genome Ctr., Inst. Med. Sci., Univ., Tokyo)

早期肝細胞癌病変において発現異常をきたす遺伝子の単離を目的として、2症例の肝細胞癌早期病変および非腫瘍部肝組織からcDNAを調製しdifferential display（DD)法を行い、腫瘍で発現量が上昇あるいは低下する遺伝子のクローニングを試みた。DD法によって得られたDNA配列に基づいてプライマーを設計し、半定量的RT-PCR法により正常肝(n=5)、肝細胞癌早期病変(n=7)、高分化肝細胞癌(n=5)、中分化肝細胞癌(n=5)における遺伝子の発現を検討した。これにより、現在までのところ、早期病変で発現が上昇しているが、癌になると発現が正常肝と同等以下になる発現パタ−ンを示す遺伝子断片が５個得られ、うち１つがシステインプロテア−ゼであるカテプシンO、４つが未知の遺伝子であった。これらの遺伝子が、癌発生早期に何らかの関与をしていることが示唆された。