ポスターセッション

一覧　トップ

Differential Display法を用いたラット鉄ニトリロ三酢酸誘発腎細胞癌におけるがん関連遺伝子同定の試み：田中智之、岩佐葉子、近藤昌平、日合弘、豊國伸哉（京大院・医・病態生物医学）

Identification of Fe-NTA-induced renal cell carcinoma associated genes by differential display method: Tomoyuki TANAKA, Yoko IWASA, Shohei KONDO, Hiroshi HIAI, Shinya TOYOKUNI (Dept. of Pathol. Biol. Dis., Grad. Sch. of Med. Kyoto Univ.)

【目的】私達はいままで、鉄キレート剤である鉄ニトリロ三酢酸 (Fe-NTA) 反復投与によるラット腎発癌モデルを提唱し、活性酸素がその発癌過程に深く関与することを報告してきた。今回、発癌の標的遺伝子の同定を目的として、differential display法（以下、DD法）を用いて発現遺伝子の解析を試みたので報告する。【方法】Fe-NTA反復投与により得られた腎癌組織、非腫瘍組織、Fe-NTA誘発腎癌より確立されたcell lineおよび同年齢の正常腎組織よりRNAを抽出。３種のarbitrary primer、235種のany primerを用いてDD法を行った。【結果】特異的な発現の変化を反映していると思われるbandを294抽出し、131subcloning, sequenceを得た。そのうち現在までのところmRNAを用いたNorthern blot により再現性が得られたものとして、７clone得た。これらの中には既知のものに加え、未知と思われる遺伝子が含まれていた。現在、既知および未知の興味深い遺伝子についてさらに詳細な解析を進めている。