ABSTRACT 1123(P4-5)
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マウス及び鳥類CD98遺伝子の解析: 吉村明、宍戸貴雄、原香里、松本康浩、益子高、榎本武美 (東北大・薬・遺伝子薬学)

Analysis of murine and avian CD98genes:Akari YOSHIMURA, Takao SHISHIDO, Kaori HARA, Yasuhiro MATSUMOTO, Takashi MASUKO, and Takemi ENOMOTO (Dept. Mol.Cell Biol., Pharm. Inst., Tohoku Univ.)

【目的】CD98は活性化リンパ球、腸上皮、扁平上皮基底層、及び精巣等の増殖の盛んな正常細胞や種々の癌細胞で強く発現している。これまでにCD98とアミノ酸輸送、細胞接着との関わりが報告されているが、細胞増殖や癌化(悪性化)におけるCD98の機能は不明である。今回、マウス個体、及び鳥類細胞DT40でのgene targetingにより、CD98の細胞増殖、癌化における役割を解明することを目的とし、マウス及び鳥類CD98遺伝子の単離と解析を行った。
【方法】C57BL/6マウス精巣よりゲノムDNAを抽出し、PCR法によりマウスCD98ゲノムDNAを増幅した。またトリCD98についても精巣由来RNAから種々のプライマーを用いたRT-PCRにより、cDNAの増幅を試みた。
【結果】今回クローニングしたマウスCD98ゲノムDNAは約6kbpで、報告されているヒトCD98ゲノムのサイズ8kbpと異なっていた。DNAシーケンスの結果、マウスとヒトではイントロンとエクソンの境界が異なっており、ゲノムサイズの違いは主にイントロン構造の違いによることが示唆された。
また、鳥類CD98 cDNAと、鳥類CD98ゲノムDNAの構造についても検討中である。