ABSTRACT 1224(P4-10)
ヒト白血病細胞株におけるテロメラーゼ活性の制御:秋山政晴1.2、斉藤 忍2、山田順子3、内山浩志1、星 順隆1、山田 修4、溝口秀昭4、山田 尚2(1慈恵医大・小児科、2DNA研・分子遺伝、3DNA研・悪性腫瘍、4東京女子医大・血液内科)
Regulation of telomerase activity in human leukemic cells: Masaharu AKIYAMA1.2, Shinobu SAITO2, Hiroshi UCHIYAMA1, Yasutaka HOSHI1, Osamu YAMADA4, Hideaki MIZOGUCHI4, Hisashi YAMADA4 ( 1Dept. of Pediatrics, 2Molecular genetics, 3Malignant cancer, Inst. DNA Med., Jikei Univ., 4Dept. of Hematol. Tokyo Women's Med. Col.)
多くの悪性腫瘍細胞でテロメラーゼ活性は強く認められることから、病態、治療などの面からその制御機構の解明が待たれる。今回我々は様々なシグナル伝達系阻害剤のテロメラーゼ活性への影響を検討した。細胞はヒトバーキットリンパ腫細胞株Daudi、ヒト慢性骨髄性白血病株K562を用いた。薬剤はStaurosporine, H-89, H-7, 2.5-MeC, Herbimycin A, Okadaic acid, Wortmanninを用いた。使用濃度はMTT assayの結果をもとにし、細胞のviabilityが保たれていることを確認した。薬剤添加後24、48hのテロメラーゼ活性と、hTRT、hTR、TP-1の発現を検討した。Daudi、K562共にテロメラーゼ活性が明かに低下したのはH-7, Herbimycin Aであった。この時hTRTも低下したが、hTRとTP-1は変化しなかった。テロメラーゼ活性の制御に少なくともPKC, Tyrosin kinaseが関与している可能性が示唆された。