ABSTRACT 1302(P4-12)
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C-MYC, NF-Y/CBF によるhsp70遺伝子の細胞周期特異的転写制御:平 敬宏、有賀(井口)早苗、有賀寛芳(北大院・薬学研究科、北大・医短)

Cell cycle-dependent transcriptional reguration of human hsp70 gene by C-MYC and NF-Y/CBF: Takahiro Taira Sanae M.M. Iguchi-Ariga, Hiroyoshi Ariga(Graduate School of Pharmaceutical Sciences, College of Medical Techonology, Hokkaido Univ.)

【目的】既に我々は、ヒトhsp70 遺伝子プロモーターのG1 期特異的転写エンハンサーHSP-MYC B と一塩基重複して存在する CCAAT-box に NF-Y/CBF とC-MYC の複合体が結合し、NF-Y/CBF の機能をC-MYC が制御することを報告してきた。NF-Yは ubiquitous な転写因子で、比較的 abundant に存在する。最近、NF-Y が TBP をはじめとした様々な因子と会合し機能が制御されることが報告されている。今回、 C-MYC の NF-Y/CBF に対する制御機構について更に解析したので報告する。
【方法・結果】 C-MYCと NF-Yの会合は、NF-Y の3種のサブユニット(NF-YA, -YB, -YC)それぞれに対する抗体による免疫共沈降法、及び Super-shift 法により、in vivo, in vitro で再確認された。また、recombinant protein を用いた免疫共沈降法、pull-down 法、Two-hybrid 法により、両者の直接結合は、C-MYC の C-末端領域と NF-YC/CBF-C で明らかとなった。蛍光抗体観察により、NF-Y は細胞周期を通じて常に核に局在した。しかしながら、HSP-MYC B 配列(CCAAT-box を含む)への結合は、G1 期にのみ認められた。これは、HSP-MYC B 配列を連結した Luciferase constuct を用いたLuciferase activity のG1 期特異的なピークと一致した。
 以上のことから、hsp70 のG1期での発現のピークをHSP-MYC B 配列が直接担い、C-MYC が NF-Y 複合体形成(DNA 結合性) を調節することにより細胞周期特異的な制御がなされることが明らかとなった。