ABSTRACT 1304(P5-1)
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AML1-MTG8およびこの融合蛋白質と結合するMTGR1蛋白質の複合体形成部位の解析とMTGR1遺伝子の構造解析:諸星文子、三谷幸代、北林一生、大木操(国立がんセ・研・放射線)

Genomic structure of MTGR1 and analysis of dimerization domain of AML1-MTG8 and MTGR1 proteins: Fumiko MOROHOSHI, Sachiyo MITANI, Issay KITABAYASHI, Misao OHKI (Radiobiology Div. Natl. Cancer Ctr. Res. Inst.)

t(8;21)染色体転座により生じる、融合蛋白質AML1-MTG8 がマウス L-G 細胞の GCSF 存在下での分化抑制能と増殖促進能を示すには、MTG8 類似蛋白質と複合体を形成することが必要である。この知見に基ずき、MTG8 類似蛋白質の一つ、MTGR1(604アミノ酸) をコードする cDNA (6406bp) を分離し、この蛋白質が AML1-MTG8 と複合体を形成することを昨年報告した。本年は遺伝子構造と複合体形成領域の解析をした。遺伝子は 70kb 以上におよび、13個のエクソンよりなっていた。複合体形成は MTG8, MTGR1 で保存されている、約50 アミノ酸領域 (NHR2) を介している。この領域は両親媒性のα-ヘリックス構造をとると予測されたので、この構造が重要かを知るためにα-ヘリックスを壊すと見られるアミノ酸置換を導入し、Yeast Two Hybrid System およびマウス細胞を用い複合体形成の有無を調べた。さらに変異 AML1-MTG8 蛋白質が GCSF存在下で増殖促進能を示すか調べているのでその結果を報告する。