ABSTRACT 1499(P5-14)
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口腔癌における染色体の安定性に関する検討:椎葉正史、荒木大介、渡辺俊英、鵜沢一弘、丹沢秀樹(千葉大・医・歯科口腔外科)

Stability of chromosomes in patients with oral cancer: Masashi SHIIBA, Daisuke ARAKI, Toshihide WATANABE, Katsuhiro UZAWA, Hideki TANZAWA ( Dept. of Oral Surg., Sch. of Med., Chiba Univ. )

(目的)口腔癌は遺伝子の変異の蓄積によって生じ、進展すると考えられる。そこで、その機構を明らかにするために口腔癌における染色体の安定性を検索した。 (方法)千葉大学医学部附属病院歯科口腔外科にて手術した口腔癌症例についてその安定性を検索した。切除した腫瘍組織からゲノムDNAを抽出し、第2、4、5、6、7、9、11、13、16,17、18、22番染色体についてマイクロサテライトマーカーをプライマーとしてPCR法によってヘテロ接合性の喪失(LOH:Loss of Heterozygosity)、染色体不安定性(MI:Microsatellite Instability)を検出した。(結果・考察)LOHまたはMIといった染色体の不安定性が第5、7、13、22番染色体に高頻度に認められた。一方で、第2、6、16、17番染色体は、安定性が高いことが明らかとなった。これら各染色体の安定性が口腔癌の病態にいかに関連しているかをさらに詳細に検討中である。