ABSTRACT 1505(P5-14)
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dideoxynucleotideを用いたsingle nucleotide repetitive region におけるmicrosatellite instabilityの解析:栗原直樹1、福井崇史1、日下潤子1、木下盛敏1、中村穣志2、馬場正三2大塚製薬・アッセイ研、浜松医大・二外)

A method for the analysis of microsatellite instability in regions of single nucleotide repeat using dideoxynucleotides: Naoki KURIHARA1, Takafumi FUKUI1, Hiroko KUSAKA1, Moritoshi KINOSHITA1, Jyoushi NAKAMURA2, Syouzou BABA2 (1Otsuka Assay Labs., Otsuka Pharma.Co.,Ltd. 22nd Dept. of Surg, Hamamatsu Univ.)

【目的】最近、single nucleotide repeats (SNRs)の領域においてmicrosatellte instability (MSI)を検出する試みが報告されている。 しかしながら、SNRs領域をPCRを用いて解析する場合、PCRの際にも複製(増幅)エラーを起こし易いため多くのバンドを生じ、また泳動時のスマイリングもあり、1塩基の変化によるMSIの判定には熟練を要する。今回、我々はこの点を解決するためにdideoxynucleotideを用いたdirect sequencing反応を応用したMSI解析法を開発したので報告する。
【方法】健常人単核球DNAを対照にHNPCC患者の切除癌部DNAからSNRs領域として(A)26を有するBat26領域をPCR増幅した。次にPCR産物にddATPのみを加えてdirect sequencingを施行し、自動シークエンサーALFred(Pharmacia)にて解析した。MSIの判定は健常人DNAとHNPCC患者癌部DNAのチャートを重ね合わせて一塩基の変化を観察することにより行った。
【結果・考察】健常人DNAでは(A)26のピークがほぼ同じ高さで連続して観察された。一方、HNPCC患者ではピーク数が減少していることが観察され、SNRs領域でも1塩基の変化を容易に検出できた。