ポスターセッション

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子宮平滑筋肉腫におけるmicrosatellite instabilityについての検討：擢　雅麗¹、折井文香¹、二階堂敏雄¹、藤井信吾²（¹信州大・産婦、²京大・産婦）

Microsatellite instability in leiomyosarcormas: Ya-Li ZHAI¹, Ayaka ORII¹, Toshio NIKAIDO¹, Shingo FUJII² (¹Dept. of Ob/Gyn., Shinshu Univ., Dept. of Ob/Gyn., kyoto Univ.)

（目的） 近年、様々な癌において、DNAミスマッチ修復遺伝子の異常による腫瘍抑制遺伝子領域でのreplication　error (RER) や microsatellite instability（MSI)とloss of heterozygosity (LOH)による 癌化の可能性が注目されている。我々は子宮平滑筋肉腫においてMSIとLOHの有無を9種類の腫瘍抑制遺伝子について正常子宮平滑筋と比較検討した。（方法） 28例の子宮筋腫及び15例の子宮平滑筋肉腫とその正常子宮平滑筋層のパラフィン包埋切片からそれぞれのDNAを抽出し,腫瘍抑制遺伝子蛍光プライマ-を用いてPCR法で増幅、日立自動DNAシ-ケンサ-で解析した。（結果） 子宮筋腫では9種類の腫瘍抑制遺伝子MSIが28例中1例のみ検出された。15例の子宮平滑筋肉腫は全例に少なくとも一個所以上のMSIかLOHが検出された。特にD14S267, p16, RB1などで MSIが40%に認められ、その他のmicrosatellite領域では7-30％のMSI或いはLOHがあった。（結論） 子宮平滑筋肉腫にLOH或いはMSIが高頻度に認められ、MSIは子宮平滑筋肉腫の悪性化過程に関与する可能が推測された。更に、MSIは子宮平滑筋肉腫の診断に使える可能性が示唆された。