ABSTRACT 1524(P5-15)
 ポスターセッション一覧 トップ 


頭頸部癌培養細胞における抗癌剤誘導アポトーシスおよびbcl-2ファミリー蛋白の発現:川上浩司,佃 守,水野浩美,馬場優,西村剛志(横浜市大・医・耳)

Drug-induced apoptosis and expression of bcl-2 family protein in head and neck cancer cell lines:Koji KAWAKAMI,Mamoru TSUKUDA,Hiromi MIZUNO,Yuh BABA,Goushi NISHIMURA (Dept.of Otolaryngol. Yokohama City Univ.)

(目的)頭頸部扁平上皮癌培養細胞における抗癌剤およびサイトカインによるアポトーシスの誘導を検討し、またアポトーシスに重要な役割を果たすbcl-2ファミリーの発現を蛋白およびDNAレベルで解析した。(方法)頭頸部癌培養細胞であるKB細胞を用い、CDDP、paclitaxel、vincristine、5-FU、および IFNγ、 抗Fas抗体 で処理したのちのアポトーシスの誘導を電気泳動法によるDNAラダー、形態学的変化、Giemsa染色を用いたApoptotic Index から検討した。また、20例の培養細胞でbcl-2, Bax, bcl-xL/S の発現を免疫化学染色、ELISA法およびPCR法を用い蛋白レベルおよびDNAレベルで解析した。(結論)抗癌剤によるアポトーシスの誘導は特にpaclitaxel、vincristineにおいて顕著にみられ、DNAラダー、高値のApoptotic Indexを示した。また、IFNγ、抗Fas抗体それぞれ単独よりも両者を併用した方がアポトーシスの誘導が顕著に見られた。bcl-2ファミリーの発現は蛋白レベル及びDNAレベルで相関していた。