ABSTRACT 1526(P5-15)
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表面型, および隆起型早期大腸癌におけるアポトーシスとその制御因子の比較検討: 小澤昭人1, 小西文雄1, 深山正久2, 柏木宏1, 金澤暁太郎1( 1自治医大・外, 2自治医大・病理)

Apoptosis and Its Regulation in Flat-type and Polypoid-type Early Colorectal Carcinoma: Akihito OZAWA1, Fumio KONISHI1, Masashi FUKAYAMA2, Hiroshi KASHIWAGI1, Kyotaro KANAZAWA1( 1Dept. of Surg., Jichi Medical School., 2Dept. of Pathology, Jichi Medical School)

[目的] 表面型、および隆起型早期大腸癌におけるアポトーシスとその制御因子の比較検討を行う。[対象] 内視鏡的、あるいは手術にて切除された早期大腸癌28病変[結果] 表面型11病変と隆起型17病変との間で、TUNEL Index( TI ) に関しては有意差を認めなかった。表面型においては、p53 蛋白過剰発現群における TI は、p53 蛋白陰性群に比し、有意に低値であった。Ki-LI / TI ratio に関しては、p53 蛋白過剰発現群が、p53 蛋白陰性群に比し有意に高値であった。隆起型においては、TI および Ki-LI / TI ratio に関して、p53 蛋白過剰発現群とp53 蛋白陰性群との間で有意差を認めなかった。表面型においては、Bax蛋白発現とp53蛋白過剰発現との逆相関が認められたが、隆起型では相関を認めなかった。[考察] 表面型早期大腸癌においては、アポトーシスの制御に p53依存性経路が関与していることが推測され,隆起型とは異なることが示唆された。