ABSTRACT 1600(P5-21)
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骨軟部腫瘍におけるDANおよびDA41遺伝子の発現: 花岡英二1.2, 尾崎俊文1, 中村洋子1, 一宮慎吾1, 高田尚幸1 , 中川原章1, 崎山樹1 (1千葉がんセ・研・生化, 2千葉大・整形, )

Expression study of DAN and DA41 genes in bone and soft tissue tumors: Eiji HANAOKA1.2, Toshinori OZAKI1, Yohko NAKAMURA1, Shingo ICHIMIYA1, Naoyuki TAKADA1, Akira NAKAGAWARA1 ,Shigeru SAKIYAMA1 (1Div. Biochem.,Chiba Cancer Center Res. Inst., 2Dept. Orthopedic Surg., Sch. Med., Chiba Univ. )

様々なトランスホーム細胞で、著しい発現抑制を受けるDAN遺伝子の産物は、細胞の癌化を抑制するとともに細胞周期上、G1〜S期の移行を負に制御する機能を持つことが知られている。一方、酵母のTwo-hybridシステムを用いて同定されたDNA結合蛋白質の一つであるDA41遺伝子産物を、ras-3Y1細胞で強制発現させると、p21waf1/CIP1の発現誘導を伴う細胞増殖の抑制が認められた。以上の結果は、DAN/DA41相互作用が細胞増殖の制御に重要な役割を担っている可能性を示唆している。本研究では、骨軟部腫瘍由来の培養細胞である、骨肉腫4例 (SaOS-2、NOS-1、OSTおよびOS-KH) および蜂巣状軟部肉腫1例(ASPS-KY)における、DANおよびDA41遺伝子の発現の有無をノーザンブロット法を用いて検討した。その結果、NOS-1では、DANおよびDA41遺伝子の発現が認められず、また、SaOS-2およびASPS-KYでは、DAN遺伝子発現の顕著な抑制が観察された。現在、これらの細胞株を用いて、DANおよびDA41遺伝子産物の持つ生物学的機能の解析を試みている。