ABSTRACT 1606(P5-21)
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Two-hybrid法を用いた新規BRCA2結合タンパク質の単離:片桐豊雅1, 2、三木義男 2、斉藤広子 2、中村祐輔1, 21東大医科研・ヒトゲノムセ・シークエンス解析、2癌研・化療セ・ゲノム)

Isolation of novel BRCA2-binding proteins by yeast two-hybrid system: Toyomasa KATAGIRI1,2, Yoshio MIKI2, Hiroko SAITO2, and Yusuke NAKAMURA1, 2 (1Dept. Mol. Med., Inst. Med. Sci., Univ. Tokyo, 2Dept. Hum. Genome Anal., Cancer Chemother. Ctr., Fdn. Cancer Res.)

家族性乳癌原因遺伝子BRCA2の遺伝子産物がDNA修復タンパク質Rad51と結合することから、ゲノムの安定性に関与していることが示唆されている。しかしながら、BRCA2タンパク質の大きさから考え、別の機能を有するドメインが存在することは明らかであり、それらのドメインの機能解析も乳癌発生機構の解明に重要であると考える。そこで酵母のtwo-hybrid法を利用して、BRCA2遺伝子産物に結合する新たなタンパク質の単離を試みた。BRCA2は380KDaのタンパク質であるため、GAL4のDNA結合領域との融合タンパク質発現ベクターを8個の領域(R1-8)に分けて構築した。ヒトとマウス間で高度に保存されている領域R6,7を用いて、ヒト精巣cDNAライブラリー(3X106個のクローン)のスクリーニングを行った結果、R6では7種類、R7では2種類のクローンを単離した。これらのうち1つは、細胞周期の制御に関与する遺伝子であることからBRCA2がDNAの修復だけでなく直接細胞周期の調節に関与する可能性が考えられる。