ポスターセッション

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非小細胞肺癌におけるalpha1,3-フコース転移酵素の臨床的意義：足立匡司¹,瀧俊彦¹,橋田裕毅¹,黄政龍¹,東山聖彦²,児玉憲²,三宅正幸¹（¹北野病院胸部外科・第5研究部,²大阪成人病セ・外科）

Expression of alpha1,3-fucosyltransferase in non-small cell lung cancer:Masashi ADACHI1, Toshihiko TAKI¹, Hiroki HASHIDA¹, Cheng-long HUANG¹, Masahiko HIGASHIYAMA², Ken KODAMA², Masayuki MIYAKE¹ (¹Dept.Torac. Surg.,Dept.V of Onco. Kitano Hospital, ²Dept Surg., The Center for Adult Diseases Osaka)

(目的)非小細胞肺癌におけるalpha1,3-フコース転移酵素の発現と臨床的意義の検討を行い、昨年の本学会の修正報告を行う。(対象と方法)対象は非小細胞肺癌切除症例150例でRT-PCRにて5種類のalpha1,3-フコース転移酵素の発現を再検討した。DNAの混入による疑陽性の可能性を除くため十分量のDNase処理後RT-PCRを行った。創価大学成松よりプライマー、セルラインを分与いただきそれぞれの遺伝子の発現と予後との相関を検討した。(結果と考察)非小細胞肺癌にて主に発現を認めたのはFTIII・IVの2種類（陽性率34%・61%）で、VII・VIIはほとんど発現を認めず（陽性率3.3%・4.7%）、FTVは全く発現を認めなかった。FTIIIはその発現の減弱群が予後不良であり、その傾向は統計学的に有意であった（5生率；減弱群39.3% vs.陽性群80%; p=0.0238)。しかしFTIVはその発現と予後との間に関係は認めなかった．以上より、FTIIIの発現の変化が非小細胞肺癌におけるその生物学的特性に関与し、その予後に影響を与えているものと考えられる。