ポスターセッション

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血管内皮細胞表面の接着性に対する活性酸素種の影響の検討：鈴木敬一郎、谷口直之（阪大・医・生化）

Effect of reactive oxygen spcies on cell adhesion of human endothelial cells : Keiichiro SUZUKI, Naoyuki TANIGUCHI (Dept. of Biochemistry, Osaka University Medical School)

（目的）細胞接着能は細胞表面の構造や接着分子の変化によって左右され、炎症や癌転移の際の細胞の接着に影響を及ぼすと考えられている。一方、活性酸素種（ROS; Reactive Oxygen Species）は炎症や癌の局所で多量に生成することが明らかになっているものの、細胞接着との関連においてはその作用は不明な点が多い。そこで今回は血管内皮細胞を活性酸素種(ROS)で処理し、癌細胞の接着性の変化を検討した。（方法・結果）ヒト臍帯より血管内皮細胞を単離し、第４〜８継代の細胞を用いた。血管内皮細胞に対して５分間のROS処理（過酸化水素、ヒポキサンチン＋キサンチンオキシダーゼ、一酸化窒素など）を行い、癌細胞の接着性を検討した、癌細胞は大腸癌由来のColo201をBCECF-AMで蛍光ラベルし、ROS処理後１０〜８０分まで接着性を観察した。その結果ROS処理内皮細胞への癌細胞の接着は処理後経時的に増加し、その程度はヒポキサンチン＋キサンチンオキシダーゼ群で大きかった。（本研究は阪大・医・生化　高永鎬君、江口裕伸君との共同研究である）