ABSTRACT 1813(P7-5)
食道癌患者におけるp53異常の検出法の比較。(血清中p53抗体の存在とp53免疫染色との関係)島田英昭、中島一彰、竹田明彦、小出義雄、岡住慎一、松原久裕、林秀樹、鈴木孝雄、落合武徳(千葉大学第2外科)
Detection of p53 Alterations in esophageal cancer. (Correlation with Serum p53 Antibodies and Immunohistochemical Staining) : Hideaki SHIMADA, Kazuaki NAKAJIMA, Susume KOBAYASHI, Akihiko TAKEDA, Yoshio KOIDE,Shin-ichi OKAZUMI, Hisahiro MATSUBARA, Hideki HAYASHI, Takao SUZUKI, Takenori OCHIAI (Dept. of Surg. Chiba University Hospital)
[目的]食道癌患者におけるp53異常検出法について比較検討する。[対象と方法]食道癌切除例131例(男性112例、女性19例、平均年齢62歳)を対象とした。SSCP法(42例),免疫染色(87例),p53抗体法(39例)を施行し、陽性率について比較検討した。[結果]127例中67例(53%)に何らかのp53異常を認めた。陽性率は、SSCP法33%,免疫染色54%,p53抗体法62%であった。免疫染色及びp53抗体検査を両者施行した36例では、免疫染色陽性例は、22例(陽性率61%)であった。免疫染色と血清中p53抗体の両者はP=0.012(X2検定)で有意に相関した。免疫染色陽性22例では、抗体陽性率は19例(86%)であった。[考察]血清中p53抗体は、免疫染色結果とよく相関し、食道癌のp53異常を検出する有用な方法といえる。