ABSTRACT 1831(P7-6)
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食道癌における MMP1 の発現とその臨床病理学的意義に関して:山下継史1、森 正樹1、白石 猛1、上尾裕昭2、杉町圭蔵31九大生医研・腫瘍外科、2大分県立病院・外科、3九大・第二外科)

Expression of MMP1 in esophageal carcinoma and its clinicopatholgical significance : Keishi YAMASHITA1, Masaki MORI1, Takeshi SHIRAISHI1, Hiroaki UEO2, Keizo SUGIMACHI3 (1Dept. of Surg., Med. Inst. of Bioreguration, Kyushu Univ., 2Dept. of Surg., Ohita Prefect. Hosp., 3Dept. of Surg. II, Kyushu Univ.)

【背景、目的】Matrix metalloproteinase 1 (MMP1) は type IV collagen 以外の主要な collagen や他の細胞外マトリックスを分解できる。今回食道癌における MMP1 の発現意義について検討した。【対象、方法】外科切除を行った 54 例の食道癌を対象とした。腫瘍 (T) と対照正常粘膜組織 (N) の凍結標本より total RNA を抽出した。cDNA を作成し、MMP1 特異的 primer を用いて半定量的 RT-PCR を施行した。うち 49 例に関しては Northern hybridization も併施した。サンプルの T/N 比を求め、予後に関して解析を行った。【結果】1) RT-PCR の結果:Northern hybridizaation と良く相関した。97% の症例で T>N であり、 T/N 比の平均値は 40.2 であった。予後に関しては、発現低値例で悪い予後を認めた (p=0.031)。【結語】食道癌において MMP1 の発現は予後とは逆相関する事が示された。すなわち MMP1 は食道癌の新たな予後因子となり得ることが示された。