ポスターセッション

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大腸癌肝転移と染色体20q13.2座位の増幅との関連について：日高重和¹, 安武亨¹, 近藤正道¹, 辻孝¹, 七島篤志¹, 澤井照光¹, 原信介¹, 中越享¹, 綾部公懿¹, 田川泰²（¹長崎大・一外, ²長崎大医短）

Increased copy number of chromosome region 20q13.2 in colorectal cancer with liver metastasis : Shigekazu HIDAKA¹,Toru YASUTAKE¹, Masamichi KONDO¹,Takashi TSUJI¹, Atsushi NANASHIMA¹,Terumitu SAWAI¹,Shinsuke HARA¹,Tohru NAKAGOE¹,Hiroyoshi AYABE¹,Yutaka TAGAWA² (¹First Dept of Surg., ²Sch. of Allied Med. Sci., Nagasaki Univ.)

＜目的＞我々はこれまでに大腸癌肝転移巣の染色体異常をComparative Genomic Hybridization (CGH)法、およびFluorescence in situ hybridization (FISH)法を用いて検出し染色体20番の数的異常とその長腕の異常を高頻度に認めた。乳癌では20q13.2座位の増幅を認めた報告がみられる。そこで大腸癌の肝転移と染色体20q13.2座位の増幅との関連について検討した。＜対象と方法＞大腸癌原発巣非肝転移症例(５年間非肝転移無再発例)17例(Group A)、肝転移症例18例(Group B)、肝転移巣18例(Group C)の計53例で、各群に対しchromosome 20 α-satellite probe (Oncor)と20q13.2 locus specific probe (Vysis)を用いTwo color FISH法を行った。相対的copy数(20q13.2 locus /chr. 20 centromere signal)の割合を算出して比較検討した。＜結果と結語＞原発巣にて肝転移症例16/18例(88.9%)、非肝転移症例7/17(41.2%)に増幅を認めた。転移巣についても高頻度であった。相対的copy数増幅の平均値を比較するとGroup A：1.483±0.200、Group B：2.113±0.539、Group C：2.664±0.650で有意に肝転移症例及び転移巣にて増加を認めた。同時に増幅を示す細胞の比率も肝転移症例及び転移巣にて高値を示した。大腸癌の肝転移と染色体20番長腕の増幅は関連があり20q13.2 locus 付近に未知の癌遺伝子が存在する可能性も示唆している。