ABSTRACT 1844(P7-7)
methylene blue を用いた消化器癌における漿膜浸潤の診断: 大植雅之,関本貢嗣,冨田尚裕,三宅泰裕,天野正弘,宇都宮健弘,土岐祐一郎,矢野雅彦,辻仲利政,塩崎均,門田守人(阪大・医・2外)
Diagnosis of serosal invasion in gastrointestinal carcinoma with methylene blue : Masayuki OHUE, Mitsugu SEKIMOTO, Naohiro TOMITA, Yasuhiro MIYAKE, Masahiro AMANO, Takehiro UTSUNOMIYA, Yuichiro DOKI, Masahiko YANO, Masatoshi TSUJINAKA, Hitoshi SHIOZAKI, Morito MONDEN (Dept. of Surg. II., Osaka Univ. Med. Sch.)
【目的】消化器癌(胃癌,小腸・大腸癌)において腹膜播種性転移は、血行性、リンパ行性転移と並び予後を左右する重要な因子であるが、その先行病変である漿膜浸潤の病理診断については術中診断との不一致が少なからず経験され臨床的に問題となっている.そこで今回,簡易で正確な漿膜浸潤の診断を目指し以下の基礎的検討をおこなった.【対象と方法】まず,外科的に切除された新鮮標本の漿膜面に methylene blue を撒布し実体顕微鏡を用いて浸潤の有無を判定した.この際,目的の部位をpermanent dye (The Davidson Marking System) でマーキングしておき,最終的には microscopic に判定の是非を確認した.【結果】腫瘍の漿膜浸潤部は非浸潤部と比較して methylene blue により濃染した.現在,本法の術中診断への応用について検討中である。