ABSTRACT 1845(P7-7)
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大腸癌所属リンパ節中のCEA測定による転移判定―迅速測定キットの開発とその臨床応用―:加納寿之1、門田卓士1、松井成生1、岩澤 卓1、矢野浩司1、赤木第子2、山中八郎2、大植雅之3、関本貢嗣3、冨田尚裕3、門田守人31大阪逓信病院・外科、2ロ−ト製薬、3阪大・第二外科)

Detection of colorectal cancer metastases in regional lymph nodes by measurement of CEA : Toshiyuki KANOH1, Takushi MONDEN1, Shigeo MATSUI1, Takashi IWAZAWA1, Hiroshi YANO1, Teiko AKAGI2, Hachiro YAMANAKA2, Masayuki OHUE3, Mitsugu SEKIMOTO3, Naohiro TOMITA3, Morito MONDEN31Dept. of surg., Osaka Teishin Hospital, 2Rohto Pharmaceutical CO.,LTD, 3Dept. of surg. II, Osaka Univ. )

われわれは、大腸癌所属リンパ節中のCEA測定が転移判定に有用であることを報告してきた(第56回日本癌学会総会にて発表)。以上の基礎的検討をもとに、術中にリンパ節転移を迅速に判定すべくCEA immunochromatograpy kit (CEAIC)を開発した。CEAを半定量的に迅速測定するために、gold-labelled抗CEA monoclonal抗体と固相化抗体による2抗体法をnitrocellurose膜上で行い短時間で判定可能とする手法を用いた。既知量のCEAを用いた標準実験では、5-10,000ng/mlのCEAを10分で明瞭に検出することができた。(結果)病理組織学的に転移陽性と診断されたリンパ節の93%がCEAICによる迅速判定で陽性を示した。また、病理組織学的に転移陰性と診断されたリンパ節の94%がCEAICによる迅速判定で陰性を示した。(まとめ)今回開発したCEAIC kit はきわめて短時間でCEAを検出でき、リンパ節中のCEA測定に応用することで術中迅速転移判定が可能になると考えられた。