ポスターセッション

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微小肝転移巣に対する放射免疫療法における標識抗体の体内分布、腫瘍吸収線量、長期効果について：佐賀恒夫¹,阪原晴海¹,中本裕士¹,佐藤則子¹,黒木政秀²,松岡雄治²,遠藤啓吾³,小西淳二¹（¹京大・医・核,²福岡大・医・1生化,³群馬大・医・核）

Pharmacokinetcs, tumor-absorbed dose estimation, and long-term effect in radioimmunotherapy of liver micrometastases : Tsuneo SAGA¹, Harumi SAKAHARA¹, Yuji NAKAMOTO¹, Noriko SATO¹, Masahide KUROKI², Yuji MATSUOKA², Keigo ENDO³, Junji KONISHI¹ (¹Dept. of Nucl. Med., Kyoto Univ.,²1st Dept. of Biochem., Fukuoka Univ.,³Dept. of Nucl. Med., Gunma Univ.)

［目的］肝転移巣に対する放射免疫療法における標識抗体の体内分布、腫瘍吸収線量の推定を行い、その長期効果を検討する。［方法］肝転移はヌードマウス脾臓内にヒト大腸癌細胞を投与して作成した。癌細胞投与１週間後に¹³¹I標識抗CEA抗体8.88MBqを静脈内投与、経時的に体内分布を調べ、これより腫瘍の吸収線量を計算した。ついで、¹³¹I標識抗CEA抗体1.85から9.25MBqの投与後、４か月にわたりマウスの生存を追跡した。［結果］癌細胞投与１週間後に肝臓に1mm以下の転移巣が多数形成され、これらに標識抗体は均一に集積した。実効半減期は3.6日で、推定吸収線量は直径1mmの腫瘍で19.1Gy、0.3mmの腫瘍で8.2Gyとなった。I-131標識抗体の投与により用量依存性の長期生存が得られ、9.25MBqの投与で８匹中３匹が120日以上生存、この時点で肉眼的肝転移は見られなかった。［結論］直径1mm以下の微小肝転移に抗腫瘍抗体は均一に集積し、用量依存性の治療効果が得られた。微小腫瘍では20Gy以下の吸収線量でも十分な治療効果が期待でき、放射免疫療法の良い適応と思われる。