ポスターセッション

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泌尿性器悪性腫瘍モデルにおける転移関連因子の発現と転移能との関わりについて：
越田　潔¹、今尾哲也¹、遠藤良夫²、打林忠雄¹、佐々木琢磨²、並木幹夫¹（金沢大　¹医　 泌、² がん研化療）

Relationship between expression of metastasis-related genes and metastatic potential in models for urogenital cancers: Kiyoshi KOSHIDA¹, Tetsuya IMAO¹, Yoshio ENDO², Tadao UCHIBAYASHI¹, Takuma SASAKI², Mikio NAMIKI¹ (¹Dept. Urol., ²Dept. Exp. Therap., Kanazawa Univ., Sch. Med.)

【目的】膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍の同所移植モデルの樹立を試み、造腫瘍能、転移能の増強と転移関連因子の発現との関係について検討した。
【方法】SCIDマウス膀胱、前立腺、精巣に各々に対応するヒト臓器由来悪性腫瘍細胞を移植し、RT-PCR法を用いて種々の転移関連因子の発現と所属リンパ節転移、肺微小転移の有無との相関を観察した。
【結果】　膀胱腫瘍：T24, RT4, KK47 を膀胱壁に移植し原発巣の増殖形態、転移関連因子の発現様式および肺への微小転移の有無を評価するとE-cadherinの発現が浸潤転移能を規定する最も重要な因子であることが示唆された。前立腺腫瘍：LNCaP, PC-3の前立腺あるいは精巣移植モデルにおいてはu-PA, VEGF-Cの発現の差がリンパ節転移能に関わっていることが示唆された。精巣腫瘍：セミノーマのリンパ節転移巣より樹立したヒトセミノーマ移植腫瘍（A）と精巣原発巣より樹立されたセミノーマ細胞株：T Cam-2（B）をマウス精巣に移植すると（A）は100%腫瘍を形成し後腹膜腔リンパ節転移が認められたが（B）は精巣内では増殖しなかった。以上浸潤転移を規定する因子には臓器特異的な関わりが存在することが示唆された。