ABSTRACT 1909(P8-1)
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乳癌のTn抗原発現性の臨床病理学的意義:今井順1、矢野正雄1、内藤善哉1、浅野伍朗1、モハメド ガジザデ2、平出 星夫3、望月英隆41日本医科大学病理学第二、2日本医科大学老人病研究所分子病理部門、3防衛医科大学校研究センター、4防衛医科学校第一外科)

Clinicopathological significance of expression of Tn antigen in breast cancer.: Jun IMAI1, Masao YANO1, Zenya NAITO1, Goro ASANO1, Mohammad GHAZIZADE2, Hoshio HIRAIDE3, Hidetaka MOCHIZUKI4. (1Dept. of Pathology, 2Int. of Gerontology, Nippon Medical School, 3Res. Ctr., 4Dept. of Surgery, Defense Medical School)

【目的】乳癌において癌関連抗原であるTn抗原の発現性と臨床病理学的関係については不明な点が多い。ここに初回治癒切除と判断された原発性乳癌症例を用いてTn抗原発現性と臨床病理学的関連を検討した。【対象】防衛医科大学校第一外科において一側原発性乳癌の診断で手術を行い、所属リンパ節廓清により予後追跡調査が可能であった治癒切除症例72例を対象とした。【方法】5μMの標本を作成し、Tn免疫染色を行った。Tn染色強度(0〜3)とTn染色領域(0〜100%)とをそれぞれ測定し、それらを掛け合わせTn発現度とした。【結果】組織学的にはpap tub 36%、solid tub 13%、scirrhous 40%、その他が13%であった。Tn発現度に応じ陰性、弱陽性に分けるとそれぞれ32%、43%、25%であり、現病死した者の平均生存日数はそれぞれ1728日、1218日、740日と発現度が強まるにつれて生存日数が短くなる傾向が得られた。