ABSTRACT 1913(P8-1)
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HLA-2402拘束性CTLにより認識される膀胱癌由来遺伝子及び抗原ペプチドの同定 :河野光一郎1,2,五味慎也1,片山貴文1,伊東恭悟1,2(久留米大学 医 免疫1, 先端癌治療研究センター2

Identification of a gene and antigenic peptide derived from the bladder carcinoma cell line recognized by the HLA-A2402 restricted CTL. :Koichirou Kawano1,2,Shinya Gomi1,Takafumi Katayama1,and Kyougo Itoh1,2 (1Dept. Immunol. Kurume Univ. Sch. Med., 2Cancer Vaccine Development Division Kurume Univ. Research Center for Innovative Cancer therapy)

(目的)我々は、肺腺癌患者(HLA-A0206/2402)の腫瘍浸潤リンパ球よりHLA-A24拘束性CTL株を樹立し、このCTLが認識する膀胱癌細胞株HT1376(HLA-A24/)cDNAより抗原ペプチドを同定した。
(方法)肺癌患者の腫瘍浸潤リンパ球より樹立したCTLが認識する抗原ペプチドを同定するため、膀胱癌細胞株(HT1376)よりcDNA libraryを作製し、HLA-A2402と共にサル腎由来細胞株(COS 7)にtransfectした。これにCTLを反応させIFN-γ 産生を指標としてスクリーニングを行った。
(結果及び考察)HT1376 cDNA libraryとHLA-A2402とのco-transfectionで肺腺癌患者CTLにより認識される抗原をコードする1,030 bpの遺伝子をクローニングした。Northern blottingの結果より全長約10Kbと推測された。しかしクローニングした遺伝子のうちCTLにより認識される抗原部分ははわずか13アミノ酸であることがminigene作製による実験から確認された。これはexpression vectorに組み込まれたこの1,030 bpの遺伝子が偶然にCTLに認識されていると考えられた。そこでHLA-A2402結合モチーフをもつペプチドを合成し、それをHLA-A2402をtranasfectしたCOS7に結合させCTLの反応性をみたところ、11個のアミノ酸からなるペプチドが抗原になり得ることが示唆された。