ABSTRACT 1915(P8-1)
 ポスターセッション一覧 トップ 


HLA-A26拘束性キラ-T細胞により認識されるSART-1抗原ペプチドの解析:井上佳子1,2、中尾真修1,2、七絛茂樹1、伊東恭悟1,21久留米大・医・免疫、 2久留米大・先端癌治療研究センタ-・がんワクチン分子部門)

Identification of a peptide of SART-1 recoginized by HLA-A26 restricted CTL: Yoshiko INOUE1,2, Masanobu NAKAO1,2, Shigeki SHICHIJO1, and Kyogo ITOH1,2 (1Dept. Immunol., Kurume Univ. Sch. Med., 2Cancer Vaccine Development Div. Kurume Univ. Res. Ctr. for Innovative Cancer Therapy)

[目的]我々は、食道癌患者(HLA-A2601/A2402)の末梢リンパ球よりHLA-A26 拘束性CTL株を樹立し、このCTL株が認識するHLA-A26 拘束性癌拒絶抗原SART-1を同定した。本研究では、これらのHLA-A26陽性患者に対する癌ワクチンとしての可能性を検討した。
[方法]SART-1736-744ペプチドを用いてHLA-A26陽性癌患者及び健康人末梢リンパ球よりCTL株を誘導した。これらのCTL株のSART-1抗原陽性の癌細胞や癌抗原ペプチドに対する反応性をIFN-γ ELISA及び51Cr遊離法にて測定し、HLA class I 拘束性及びSART-1抗原に対する特異性を検討した。
[結果] 癌患者及び健康人末梢リンパ球をSART-1736-744ペプチドにより誘導したCTL株は、HLA-A26拘束性にSART-1抗原を特異的に認識した。また、SART-1736-744ペプチドを一部改変したペプチドはより効率にSART-1抗原特異的CTLを誘導した。[結論]SART-1抗原ペプチドを用いたHLA-A26癌患者に対する癌ワクチンの可能性が示唆された。