ABSTRACT 1930(P8-3)
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CD80移入自己肺癌細胞株による腫瘍特異的CTLの誘導:吉野一郎,竹之山光広,宗 知子,井上政昭,栄福亮三,今林 悟,菅谷将一,安田 学,花桐武志、市吉裕二、野本亀久雄 2、安元公正産業医大・二外、 2九大・生医研・免疫 )

Effective induction of tumor-specific CTL using CD80-transfected autologous lung cancer cells: Ichiro YOSHINO,Mitsuhiro TAKENOYAMA, Tomoko SO, Masaaki INOUE, Ryozo EIFUKU, Satoru IMAHAYASHI, Masakazu SUGAYA, Manabu YASUDA, Takeshi HANAGIRI, Yuji ICHIYOSHI, Kikuo NOMOTO 2, Kosei YASUMOTO (Dept.of Surg. II, UOEH, 2Dept. of Immunol., Med. Inst. of Bioregulation, Kyushu Univ.)

【目的】肺癌をはじめとする固形腫瘍細胞に対するCTLの検出,誘導が困難である原因の1つに,腫瘍側の補助因子欠如が考えられる。そこで,自己肺癌細胞株にB7-1 (CD80) を移入し,その有用性を検討した。【方法】肺癌患者3例より得られた所属リンパ節リンパ球を自己腫瘍 (AT),及び,lipofection法にてCD80を移入した自己腫瘍 (B7AT)にて週1回,計3回刺激し,CTL活性の誘導を試みた。CTL活性誘導の効率は細胞増殖,およびATに対する細胞障害活性,サイトカイン産生にて評価した。【結果】細胞増殖では,2例においてAT刺激によりリンパ球が死滅したが,B7AT刺激では3例とも良好に増殖した (2.4-21倍)。B7AT刺激3例中2例でMHC class I拘束性にCTLが誘導されたが,AT刺激ではいずれもCTLは誘導されなかった。【まとめ】CD80移入細胞による刺激は肺癌においても腫瘍特異的CTLの誘導に有利と考えられた。この方法によりCTL cloneの樹立を目指す。