ABSTRACT 1965(P8-4)
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In vitro細胞傷害活性を有するマウスVα14mRNA+NKT細胞の誘導:青木康英1,2, 香山雅子1, 西條薫1, 松村正利2, 大野忠夫11理研・細胞開発銀行, 2筑波大・農)

In vitro induction of mouse Vα14mRNA+NKT cells with cytotoxic activity : Yasuhide AOKI1,2, Masako KOHYAMA1, Kaoru SAIJO1, Masatoshi MATSUMURA2, Tadao OHNO1(1 RIKEN Cell Bank, The Inst. Phys. Chem. Res. (RIKEN), 2 Inst. Applied Biochem., Univ. Tsukuba)

【目的】in vitroにおけるNKT細胞の動態については、NKT細胞の長期培養が難しいためにあまり解析が進んでいない。そこで細胞傷害活性を有し、Vα14mRNAを発現しているNKT細胞の長期培養を試みた。
【方法】脾臓もしくはリンパ節由来リンパ球とX線処理B16F1細胞をIL-2存在下で混合培養し、1週間毎にCD3+NK1.1+細胞の割合の変化を測定した。また誘導された CD3+NK1.1+細胞の種々の腫瘍細胞に対する細胞傷害活性及びIFNg産生能を検討した。
【結果と考察】リンパ球に占めるCD3+NK1.1+細胞の割合は、培養開始3週間後に約90%に達した。この細胞群はVα14mRNAを発現していた。これらは培養開始3週間以降でも増殖能を保っていたが、一方B16F1細胞との混合培養を行わない場合、3週間が限界であった。またこのCD3+NK1.1+細胞はB16F1細胞のみならずYAC-1細胞や他の腫瘍細胞に対しても細胞傷害活性を示した。さらにanti-CD3と-NK1.1抗体刺激による INFγの産生が認められた。リンパ球をB16F1細胞と混合培養することで、Vα14mRNAを発現し、細胞傷害活性を有するNKT細胞の1カ月以上の培養に成功した。
(一部科技庁振調費による)