ABSTRACT 1973(P8-5)
IFN-α, IL12刺激による癌患者リンパ球, CD56+細胞のNK活性増強(IFNANK)効果:岸 惇子1, 大森真理子1, 富田秀司1, 横山繁樹2, 仁田浩2, 宇野賀津子1, 谷川真理1, 瀬戸口純子1, 岸田綱太郎1, 藤田晢也1(1ルイ・パストウール医学研セ, 2京都赤十字血液セ)
Enhanced NK activity of lymphocytes and CD56+cells in cancer patients by stimulation with IFN-αand IL12.
Atsuko KISHI et al.( L. Pasteur CMR.1 )
【目的】われわれはleukopheresisにより癌患者からリンパ球を採取、短時間のIFN-α処理後患者の体内に戻す免疫療法(IFNANK療法)を試みている。今後患者個人に応じたより効果的な療法を確立するためにリンパ球, CD56+細胞のIFN-αとIL12刺激によるNK活性増強効果を検討した。
【方法】癌患者, 健常人からリンパ球, CD56+細胞を分離後IFN-αと IL12で刺激し、K562をtargetとするNK活性をPI index によりflowcytometerで測定, さらに共焦点レーザー顕微鏡で観察した。
【結果】癌患者のNK活性は健常人に比べて低い傾向を示した。また IFN-α, IL12刺激により癌患者, 健常人両群ともリンパ球, CD56+細胞のNK活性増強効果が認められたが、癌患者の応答性は乏しい症例が多く観察された。またNK活性とCD56+細胞数には強い相関が認められた。CD56+がK562と接着、障害していくプロセスについても形態的に検討中である。