ABSTRACT 1974(P8-5)
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接着分子CD44およびそのリガンド−CD44/Fasキメラ分子を用いた解析:藤本敬,大澤朋子,平間敏靖, 早坂晴子,反町典子,宮坂昌之(阪大・医・バイオ・臓器制御,都臨床研・細胞生物,都臨床研・免疫)

Functional analysis of CD44 and its ligands by the use of CD44/Fas chimeric protein: Takashi FUJIMOTO, Tomoko OSAWA,Toshiyasu HIRAMA, Haruko ISHIWATARI-HAYASAKA,Noriko TOYAMA-SORIMACHI, Masayuki MIYASAKA (Dept. Bioregul., Biomed. Res. Ct, Osaka Univ. Med. Sch., Dept. Cell Biol. Tokyo Metropol. Inst. Med. Sci., Dept. Immunol. Tokyo Metropol. Inst. Med. Sci.)

【目的】接着分子CD44とFas抗原の細胞内部分を接合したキメラ蛋白質を発現させた細胞を用い、CD44の細胞内へのシグナル伝達およびリガンドについて実験的検討を行った。【方法】我々はCD44/Fasキメラ蛋白質発現細胞に特定のエピトープに対する抗CD44モノクローナル抗体を加えることで細胞死を誘導することができた。CD44を介したシグナル伝達へのリガンドの関与を調べるため、ブロッキング抗体による細胞死の抑制の有無およびリガンドによる細胞死の誘導について検討した。また、キメラ蛋白発現株および野生型CD44発現株をマウスに移植し腫瘍形成・増大の差異を検討した。【結果】ヒアルロン酸結合をブロックする抗体により細胞死は抑制された。またFCS非存在下では抗CD44抗体による細胞死が生じなくなった。予備的実験において、FCSを除いた条件下で高・低分子量のヒアルロン酸を添加する事により細胞死が再び見られるようになったことから、CD44を介したシグナル伝達には特定のエピトープを介した刺激と共にリガンドの結合が必要であることが考えられ、さらに検討中である。キメラ蛋白発現株および野生型CD44発現株の皮下移植・静注マウスにおいて原発巣、転移巣の形成に有意な差は認められなかった。