ABSTRACT 1993(P8-6)
HLA-A2 Alleleのタイピングと胃癌患者の予後:土屋いずみ1、生越喬二1、成瀬妙子2、宮治正雄1、岩田邦裕1、近藤泰理1、田島知郎1、幕内博康1、猪子英俊2(1東海大・医・外、2分生)
DNA typing of the HLA-A2 allele gene and prognosis in patients with gastric cancer : Izumi TSUCHIYA1, Kyoji OGOSHI1,Taeko NARUSE2, Masao MIYAJI1, Kunihiro IWATA1, Yasumasa KONDOH1, Tomoo TAJIMA1, Hiroyasu MAKUUCHI1, Hidetoshi INOKO2 (1Dept. of Surg., and 2Dept. of Mol. Life. Sci., Tokai Univ. Sch. of Med.)
【目的】Serological A2(+) type胃癌患者での検討で、免疫療法併用例では予後の向上が認められている。今回、A2 Alleleのタイピングを行い、A2 Alleleと治療法別予後を検討をした。
【方法】HLA-A2の胃癌患者192人の末梢血より採取したgenomic DNAを用いて、PCR法によりA*0201、A*0207、A*0205、A*0206、A*0208/0220、A*0221、A*0215Nの8種類を測定した。
【結果】1.胃切除術のみの患者ではA*0206タイプの患者は、持たない患者に比し、有意に予後良好であった。2.A*0205タイプで化学療法を受けた患者3名は現在も生存中であり(持たない患者の10年生存率63.8%)、A*0221タイプの患者で免疫療法併用療法を受けた患者2名も現在生存中であった(持たない患者の10年生存率42.5%)。
【結論】治療法と予後との相関性のあるA2 Allele type が得られた。