ABSTRACT 2034(P9-3)
 ポスターセッション一覧 トップ 


TNFファミリーに属するgp34の細胞内シグナルの検討:松村由美1,2、川真田伸、伊村明浩、堀利行、内山卓1,4(京大・ウイルス研・感染免疫、医・皮、血液病態、阪大・細胞セ)

Intracelluar signaling events of gp34, a member of TNF family: Yumi MATSUMURA1,2, Shin KAWAMATA1, Akihiro IMURA3, Toshiyuki HORI1 and Takashi UCHIYAMA1,4 ( 1VIRUS Immu. Inst.Virus Res., 2Dept. Dermatol., 4Dept. Hematol., Faculty of Med., Kyoto Univ, 3Inst. Mol. and Cell. Biol. Osaka Univ.)

[目的]gp34は、p40taxに誘導されHTLV-I感染細胞に発現する膜蛋白として同定され、後にTNFレセプターファミリーに属するOX40のリガンドであり接着分子として作用することが報告された。OX40/gp34系を介してOX40側のみならず、gp34側にもシグナルが伝達されるか、さらに天然型の可溶型OX40が存在するか検討した。
[方法]マウスの上皮系細胞株MMCEにgp34およびgp34の細胞内領域を欠損させた種々のcDNAを導入した細胞株を作製し、組換え可溶型OX40を作用させて、細胞内の早期応答遺伝子の誘導をNorthern blottingで解析した。また、抗OX40抗体を用いてHTLV-I感染細胞株MT-2の培養上清の免疫沈降およびWestern blottingを行った。
[結果と考察]可溶型OX40添加後のgp34発現株での、c-jun、c-fos mRNAの誘導を検出し、OX40/gp34の双方向性のシグナル伝達が示された。シグナル伝達に重要な細胞内領域については現在解析中である。また、MT-2の培養上清中に可溶型OX40を検出し、生体内でも、細胞接着のみならず可溶型リガンドからも、シグナル伝達路が活性化される可能性が示唆された。