ポスターセッション

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前立腺癌上皮細胞からのTNF-α産生、および前立腺癌でのTNF-αによるandrogen receptor発現抑制の機序：溝上敦¹, 後藤章暢², 山田博¹, 松本哲朗¹（産業医大・泌尿器科¹, 神戸大・泌尿器科²）

Production of TNF-α in prostatic cancer cells and mechanism of repression of androgen receptor expression: Atsushi MIZOKAMI¹, Akinobu GOTOH², Hiroshi YAMADA¹, and Tetsuro MATSUMOTO¹ (¹Dep. of Urology, Univ. of Occup. & Env. Health , ²Dep. of Urology, Kobe Univ.)

【目的】前回の本学会で、前立腺癌においてTNF-αがAndrogen Receptor (AR)発現およびAndrogenに対する感受性を抑制することを報告した。今回、TNF-αが前立腺癌培養細胞において産生されているかどうか、また、TNF-αのAR発現抑制の機序を調べた。
【方法】前立腺癌組織内のTNF-α発現の有無をABC法によって免疫組織化学的に調べた。また、RT-PCRによって前立腺癌培養細胞中のTNF-α mRNA発現の有無を調べた。さらにELISAによってTNF-αのmedium中の濃度を測定した。次にTNF-αによるAR protein発現の抑制の機序を調べるためにWestern blot法を用い、TPAによるAR protein発現の変化を調べた。
【結果及び考察】TNF-αは主に前立腺癌上皮細胞に存在した。LNCaP, PC-3はTNF-α mRNAを発現していた。ELISAでは、TNF-αはTPA刺激後のLNCaPからのみ産生されていた。TPAはTNF-αと同様にARの発現を抑制した。TNF-αはkinase Cの刺激を受けて前立腺癌の上皮細胞から高濃度に産生され、autocrine的にARの発現を抑制し、androgenに対する感受性を減少させる可能性がある。