ポスターセッション

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ヒト肝細胞癌組織及びその非癌部肝組織における IFNα/β receptorの発現に関する検討：高山朗子, 矢野博久, 家村昭日朗, 服巻　誠, 小笠原幸子, 山口　倫, 久下　亨, 神代正道（久留米大・医・病理）

Expression of IFN-α/β receptor in hepatocellular carcinoma and non-cancerous tissue: Akiko TAKAYAMA, Hirohisa YANO, Akihiro IEMURA, Makoto HARAMAKI, Sachiko OGASAWARA, Rin YAMAGUCHI, Tohru HISAKA, Masamichi KOJIRO (Dept. of Pathol, Kurume Univ. Sch. Med.)

【目的】今回我々は、肝細胞癌組織とその非癌部肝組織における IFN-α/β receptorの発現を、免疫組織学的に比較検討した。【材料と方法】当大学にて外科的に切除された肝細胞癌組織31例とその非癌部肝組織31例（慢性肝炎17例、肝硬変14例）、また対照として剖検で得られた正常肝5例より凍結切片を作製しPLP液で固定後、抗IFN-α/β receptor rabbit polyclonal抗体(大塚製薬)を用いてSAB法で免疫染色を行った。【結果】1）IFN-α/β receptorの発現は癌部で24例(77.4%)、非癌部で全例(100%)に陽性所見を認めた。2）IFN-α/β receptorは正常肝に比べ、慢性肝炎、肝硬変においてより強い発現が認められた。3）IFN-α/β receptorの局在は、癌部では多くの症例で細胞質のみに陽性所見を認めたが、非癌部では細胞質に加え、細胞表面に発現を伴うものが多く認められた。4）炎症細胞浸潤の強い領域周辺において、より強くIFN-α/β receptorが発現する傾向が認められた。5)癌部でのIFN-α/β receptorの発現あるいは局在と、肝細胞癌の分化度や腫瘍径との関連性は認められなかった。【結論】IFN-α/β recepterは、癌部でもその発現が確認されたが、非癌部に比べ陽性率は低く、その主な局在も異なっていた。現在さらに、mRNAレベルでの発現を検討中である。