ABSTRACT 2084(P9-5)
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STAM family molecule, STAM2のクローニング:遠藤一博、竹下敏一、有田富和、田中伸幸、佐々木義輝、菅村和夫(東北大・医・免疫)

Cloning of the human STAM Family Molecule, hSTAM2: Kazuhiro ENDO, Toshikazu TAKESHITA, Tomikazu ARITA, Nobuyuki TANAKA, Yoshiteru SASAKI, and Kazuo SUGAMURA (Dept. Microbiol&Immunol, Tohoku Univ. Sch. Med.)

(目的)我々はSTAMが、IL-2/GM-CSF受容体の下流に存在し、JAK3/2と直接会合し、かつc-myc発現とDNA合成のシグナル伝達に重要な役割を果たしていることを示してきた。今回、STAM family moleculeのクローニングを行い、STAMとの相違について検討した。
(方法・結果)EST上で、ヒトSTAM cDNA 5'末端とホモロジーの高い配列を得、それを基にプローブを作製し、ヒトPHA刺激白血球cDNAライブラリーのスクリーニングを施行した。hSTAM2はSTAM同様、SH3及びITAM領域を有する525アミノ酸残基からなる分子量68kDaのアダプター分子であり、hSTAMと50.1%のホモロジーを有した。また、ITAM領域を含まない353アミノ酸残基から成るtruncated formも同定された。hSTAM2の各組織における発現は、hSTAM同様、ubiquitousであった。IL-2Rβ導入MOLT4細胞をIL-2刺激した系では、STAM2は刺激前よりチロシンリン酸化が認められ、刺激後に増強する事はなかった。また、STAM2もSTAM同様、JAK2/3とリガンド刺激非依存性の会合が認められた。Ser-rich領域欠失変異IL-2Rβ導入MOLT4細胞をIL-2刺激した系でも、STAM2は、刺激前よりチロシンリン酸化が認められたことから、STAM2は、JAKsの基質であるSTAMとは異なる機序でチロシンリン酸化を受けていると考えられた。