ABSTRACT 2090(P9-5)
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インターロイキン12 (IL-12)のマウス膀胱癌に対する抗腫瘍効果の検討:江藤正俊、原田守、玉田耕治、野本亀久雄、内藤誠二九大・泌、九大・生医研・免疫)

Antitumor activity of interleukin-12 against murine bladder cancer : Masatoshi ETO1, Mamoru HARADA2, Koji TAMADA2, Kikuo NAMOTO2, Seiji NAITO1 (1Dept.of Urology, Kyushu Univ., 2Dept.of Immunology, Medical Inst.of Bioregulation, Kyushu Univ.)

【目的】インターロイキン12 (IL-12)は、従来のIL-2を含めたサイトカインとは比較にならぬ抗腫瘍効果がマウスの腎癌やメラノーマを用いたモデルで示されている。今回、膀胱癌に対するIL-12の抗腫瘍効果について、マウスの膀胱癌を用いたモデルにて検討した。【結果および考察】C3H/He (H-2k)由来の膀胱癌であるMBT2を用いた。C3H/HeにMBT2を5 x 105個を皮下接種後、3日目よりrIL-12を0.1μg/dayを10日連続腹腔内投与したところ、MBT2の生着率は対照群と比して抑制された。MBT2の完全退縮が認められたマウスの脾細胞では、MBT2に特異的な細胞障害(CTL)活性が誘導され、IL-2やINF-γ等のTh1タイプのサイトカインの産生が認められたが、IL-4といったTh2タイプのサイトカインは認められなかった。以上の結果は膀胱癌に対してもIL-12の抗腫瘍効果が期待でき、臨床応用の可能性が示唆された。