ABSTRACT 2098(P10-1)
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Tc-99m-MIBIによる骨髄腫瘍の診断:
若杉茂俊、中村博行、手島博文、平岡 諦、太田健介大阪成人セ、大阪市大・血内)

Detection of bone marrow malignancy with Tc-99m-MIBI : Shigetoshi WAKASUGI1, Hiroyuki NAKAMURA1, Hirohumi TESHIMA1, Akira HIRAOKA1, Kensuke OOTA2 (1Osaka Medical Ctr for Cancer and Cardiovasc., 2Osaka City Univ.)

骨髄腫瘍性疾患100例とコントロールの165例に骨髄に高い親和性集積を示すMIBIを投与し、大腿骨への集積を検討した。 MIBIの集積は、明瞭なfocal あるいはtubularな集積、軽度のびまん性の集積、集積なし、の3つのパターンに分け明瞭な集積を異常と判定した。コントロールでは約90%は集積なし、びまん性の軽度の集積は約10%、明瞭な集積は1例もなかった。多発性骨髄腫10例と大腿骨骨転移19例には全例MIBIの異常集積がみられMRIの異常部位と一致した。悪性リンパ腫33例中14例で異常集積がみられ、骨髄穿刺あるいはMRIで確認された。異常集積(-)の19例は骨髄穿刺、MRIとも陰性であった。急性白血病37例中、治療開始前の4例、再発4例、部分寛解2例で異常集積がみられ、完全寛解の26例中13例は異常集積(-)、他の13例は異常集積(+)で異常集積(-)群では平均12ヶ月のfollow-up中1例のみ再発、異常集積(+)群では平均6ヶ月のfollow-up中6例が再発した。MIBI scintigraphyは骨髄腫瘍を高い精度で検出し、悪性リンパ腫のstaging, 微量残存白血病の診断に有用である。