ポスターセッション

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ヒト型化抗体ONS-M21を用いたヒト悪性脳腫瘍に対する画像診断の基礎的検討：朴 啓彰¹、大川元久²、田村和義³、清水恵司3（1大阪府立泉州救命救急センター、2阪和記念病院、3阪大・脳神経外科）

Radiographic diagnosis of malignant brain tumors with humanized antibody hONS-M21 : Kae Chang PARK¹, Motohisa OHKAWA², Kazuyoshi TAMURA³, Keiji SHIMIZU³ (¹Osaka Prefecture Senshu Critical Care Center, ²Hanwa Kinen Hospital, ³Dept. of Neurosurgery, Osaka Univ. )

（目的） 悪性脳腫瘍は集学的治療にもかかわらず予後の悪い疾患であるが、その原因の一つとして治療困難な髄膜播種の病態が指摘されている。ヌードラットの脳腫瘍モデルに対して、悪性脳腫瘍の腫瘍関連抗原を認識するヒト型化抗体(hONS-M21)を用いたオートラジオグラフを作製し、その診断精度をMR imagingと比較検討した。（方法） 定位脳手術装置を用いて、10週齢雌ヌードラット（F344/Njd rnu）の右前頭葉に107個のヒト髄芽腫ONS-76細胞を移植し、脳腫瘍モデルを作製した。¹²⁵I-hONS-M21の尾静脈投与6、24、72、168時間後、各臓器を摘出し、標識抗体の生体内分布を調べた。¹²⁵I-hONS-M21投与24時間後に全脳を摘出し、3％カルボキシルメチルセルロースにて包埋、凍結させ、オートラジオグラフを作製した。また、MR imaging装置（GE,CSI Omega,4.7 Tesla）にて脳腫瘍モデルのガドリニウム造影T1強調画像作製比較検討した。（結果）標識抗体の生体内分布では、移植腫瘍の放射活性は投与24時間後にピークに達し、T/B ratioは24-72時間まで 一定値であった。移植細胞が腫瘍形成した場合には、オートラジオグラフとMR imagingの診断能力は同程度であったが、腫瘍塊が小さくまた両側側脳室に髄膜播種した場合では、オートラジオグラフおいて診断可能であった。（考察）²⁵I-hONS-M21を用いるオートラジオグラフでは、微少腫瘍塊や髄膜播種病態でも診断可能であり、hONS-M21を利用したneuroimagingの臨床応用が大いに期待される。