ポスターセッション

一覧　トップ

グリオーマにおける¹⁸F―¹⁰B―FBPA集積度の解析：須川典亮^1,2、今堀良夫²、上田　聖²、山本和明²、高橋義信²（¹与謝の海病院、²京都府立医大脳外科）

Analysis of ¹⁸F―¹⁰B―FBPA PET in patients with gliomas: Noriaki SUGAWA^1,2, Yoshio IMAHORI²,Satoshi UEDA² , Kazuaki YAMAMOTO², Yoshinobu TAKAHASHI² (Dept.of Neurosurg., Yosanoumi Hosp.¹, KPUM²)

(目的)MIB―1陽性率はグリオーマの悪性度及び増殖能とよく相関し、生命予後との関係も示唆されている。今回アミノ酸輸送系に強く依存していると考えられる¹⁸F―¹⁰B―FBPAの集積度とMIB―1陽性率を測定し、相関関係の有無を検討した。(方法)グリオーマ12例の術前患者に対し、¹⁸Fー¹⁰B―FBPA の腫瘍(T)と正常組織(N)の¹⁰B濃度の比(T/N)を計算、術中サンプルを用いてMIB―1陽性率を測定し相関関係を解析した。また¹⁸F―¹⁰B―FBPAの集積度の解析が実施された症例を含む悪性グリオーマ３３例のグリオーマスコア(年齢、術前performance status、摘出率、MIB―1陽性率)と術後生存日数との相関関係も解析した。(結果)¹⁰B濃度の比はgrade IV(3.38±0.50), grade III(3.69±1.46), grade II(1.84±0.16)であり、¹⁰B濃度の比(X)とMIB―1陽性率(Y)はY＝-2.51+5.32X（R2=0.71, P＝0.011, n=12）と強い相関を示した。一方グリオーマスコアと術後生存日数もY=1831-141X (R2=0.35, p=0.003, n=33)と相関関係を示した。(結論)¹⁰B濃度比とMIB―1陽性率は直線回帰を示し、術前¹⁸Fー¹⁰B―FBPA集積度を解析することで術前から腫瘍増殖能、さらには術後の予後までを推定することが可能となった。